生保各社、2025年度第2四半期(上半期)業績を発表
生保各社は、2025年度第2四半期(上半期)業績を発表した。
■アクサ生命
収入指標
・保険料収入は、前年同期比5.2%減の4,366億円(保険料等収入は前年同期比1.2%減の5,308億円)となった。
収益指標
・基礎利益は、前年同期比17.6%増の669億円となった。
・当期純利益は、前年同期比43.5%増の353億円となった。
財務の健全性
・ソルベンシー・マージン比率は、2024年度末の573.0%から33.9ポイント増加し、606.9%となった。
■朝日生命グループ(朝日生命・なないろ生命)
◆2025年度上半期は増収・増益
・グループ保険料等収入 2,439億円(前年同期比111.4%)
グループの保険料等収入は2,439億円となり、前年同期実績2,190億円を上回った。朝日生命では、一時払終身保険による増収を主因に前年同期比103.8%となり、なないろ生命においても保有契約の増加に伴い、保険料等収入が増加した。
・グループ基礎利益 260億円(前年同期比116.1%)
グループの基礎利益は、朝日生命の利差損益が順ざやに転じたこと等により260億円となり、前年同期実績224億円を上回った。
□新契約の状況(個人保険・個人年金保険)
・契約年換算保険料(グループ)208億円 111.3%
うち朝日生命 102億円 103.3%
うちなないろ生命 106億円 120.2%
□消滅契約の状況(個人保険・個人年金保険)
・消滅契約年換算保険料(グループ)(解約+失効+減額-復活) 134億円 101.7%
うち朝日生命 112億円 96.6%
うちなないろ生命 22億円 138.3%
□保有契約の状況(個人保険・個人年金保険)
・保有契約年換算保険料(グループ) 5,125億円 100.5%
うち朝日生命 4,572億円 98.7%
うちなないろ生命 553億円 117.4%
□基礎利益の状況
・基礎利益(グループ) 260億円 +36億円
うち朝日生命 289億円 △3億円
うちなないろ生命 △28億円 +39億円
◆グループESR(経済価値ベースのソルベンシー比率)は252.6%となり、十分な健全性を維持している。
■アフラック生命
収支の状況
(1)経常収益
主に保険料等収入及び資産運用収益が減少したこと等により、経常収益は同5.1%減の9,109億円となった。
(2)経常利益
主に保険金等支払金及び資産運用費用の増加等に伴い経常費用が増加したことに加え、前述のとおり経常収益が減少したことにより、経常利益は前年同期比25.4%減の2,019億円となった。
なお、中間純利益は同25.3%減の1,438億円となった。
(3)基礎利益
責任準備金等繰入額が減少したものの、主に保険料等収入や資産運用収益の減少及び保険金等支払金が増加したこと等により、基礎利益は前年同期比14.5%減の1.973億円となった。
3.資産等の状況
(1)ソルベンシー・マージン比率
支払い余力の程度を示すソルベンシー・マージン比率は、前年度末比35.1ポイント減の938.2%となった。
(2)総資産
総資産は、前年度末比1.6%増の12兆5,298億円となった。
■ジブラルタ生命
・業績指標
個人保険と個人年金保険の合計(以下、個人保険)の新契約高は1兆4,931億円(前年同期比20.5%増)、個人保険新契約年換算保険料は371億円(前年同期比46.1%増)となった。
なお、同社は営業社員を通して同社子会社であるPGF生命の商品を販売している。仮に、上記の同社商品の業績に、PGF生命商品の販売分を加えた場合には、個人保険新契約高は1兆5,242億円(前年同期比2.6%増)、個人保険新契約年換算保険料は391億円(前年同期比1.0%減)となります。
・規模指標
個人保険の保有契約高は36兆3,114億円(前年度末比0.0%増)、個人保険保有契約年換算保険料は8,684億円(前年度末比0.3%増)となった。
総資産は10兆4,737億円(前年度末比0.8%減)となった。
・収益指標
保険料等収入は7,641億円(前年同期比27.6%増)となった。また、基礎利益は552億円(前年同期比27.5%減)、中間純利益は267億円(前年同期比58.6%減)となった。
・健全性指標
ソルベンシー・マージン比率は1,034.9%(前年度末比5.8ポイント増)と、十分な支払余力を確保している。
■住友生命・メディケア生命
・新契約年換算保険料
グループ:2422億円 +3.8%
住友生命:542億円 +6.6%
メディケア生命:141億円 +32.6%
・保有契約年換算保険料
グループ:3兆6581億円 ▲0.4%
住友生命:2兆2281億円 ▲0.2%
メディケア生命:1264億円 +9.4%
・保険料等収入
グループ:1兆7690億円 +4.0%
うち住友生命:1兆1324億円 +2.2%
うちメディケア生命:921億円 +24.4%
・基礎利益
グループ:1965億円 ▲12.4%
住友生命:1521億円 ▲12.3%
メディケア生命:24億円 ▲43.7%
◆ソルベンシー・マージン比率(以下、連結SMR)は、国内株式相場の上昇に伴う、その他有価証券評価差額金の増加等により、668.6%(前年度末比+33.7pt)となり、 引き続き、健全とされる200%を十分に上回っている。
◆経済価値ベースのソルベンシー比率(以下、連結ESR)※1は、安定的に推移し、184%※2(前年度末比+6pt)となり、リスクに対して十分なリスクバッファーを有している。
※1 Economicvalue-based Solvency Ratio、ここでは住友生命の内部管理上のESRとして記載。
※2 速報値。
■日本生命グループ
(単位:億円、前年同期比)
・総資産:999,238+3.7%
・経常収益:66,823+20.1%
・保険料等収入:45,296+13.4%
日本生命:24,134▲1.4%
大樹生命:3,122▲24.5%
ニッセイ・ウェルス生命:16,195+67.8%
はなさく生命:496+63.7%
・基礎利益:6,200+27.4%
日本生命:5,104+18.0%
大樹生命:139+108.7%
ニッセイ・ウェルス生命:228▲27.7%
はなさく生命:▲41+26.1%
・個人保険・個人年金保険 年換算保険料
日本生命:1,191+3.8%
大樹生命:159▲13.6%
ニッセイ・ウェルス生命:1,536+41.1%
はなさく生命:127+100.9%
■富国生命・フコクしんらい生命
2025年度上半期報告のポイント
1.好調な保険業績、保有契約高は開示以来初めて反転増加
・富国生命の新契約年換算保険料は、一時払終身保険の販売好調により前年同期比12.0%増加。保有契約年換算保険料は前年度末比0.1%増と上半期として9年ぶりに増加
・新契約高は、富国生命の一時払終身保険の販売好調に加えて、保障性商品の純新契約が増加したことなどから前年同期比9.3%増加。富国生命とフコクしんらい生命の2社合算で同6.0%増と2年連続増加
・2社合算の保有契約高は前年度末比0.1%増加。2008年度の開示以来、上半期として初めて反転増加
2.標準責任準備金積立負担を除いた基礎利益は過去最高を更新
・2社合算の保険料等収入は前年同期比2.5%増加、基礎利益は8.6%減少、経営指標である標準責任準備金積立負担を除いた基礎利益は過去最高を更新
・利回りの高い円貨建公社債への入替えを推進し、リスク・リターン効率が最適となるポートフォリオのもと、利息及び配当金等収入は同9.2%増と過去最高を更新。利差益は同25.5%増加し、5年連続※過去最高を更新
・高い収益性を確保すると同時に、連結ソルベンシー・マージン比率は前年度末比67.9ポイント上昇し1,215.3%、連結ESR(内部モデル)も同13.7ポイント上昇し260.9%と、引き続き高い健全性を維持
■プルデンシャル生命
保有契約高 45兆2,168億円 0.6%増
保有契約年換算保険料 8,762億円 0.5%増
総資産 6兆5,145億円 1.7%増
ソルベンシー・マージン比率 765.8%、18.0ポイント増
新契約高 1兆9,577億円 12.7%減
新契約年換算保険料 380億円 2.7%増
保険料等収入 6,936億円 11.9%減
基礎利益 193億円 7.3%減
経常利益 213億円 40.0%増
中間純利益 145億円 57.7%増
■PGF生命
新契約業績(個人保険及び個人年金保険合計)について、新契約高は3,288億円(前年同期比31.6%減)、新契約年換算保険料は204億円(前年同期比33.5%減)となった。
また、個人保険及び個人年金保険合計の保有契約高は8兆486億円(前年度末比2.6%増)、保有契約年換算保険料は3,718億円(前年度末比2.9%増)となった。
保険会社の本業の収益を示す基礎利益は、83億円(前年同期比37.3%減)となった。また、経常利益は81億円(前年同期比37.7%減)、中間純利益は56億円(前年同期比38.3%減)となった。
財務の健全性を示す指標の1つであるソルベンシー・マージン比率は、662.9%(前年度末差1.8ポイント減)となった。
■明治安田生命
・業務利益は2,717億円と、前年同期から3.1%の増益
・保険関係損益は、先行投資の増加等により、前年同期から6.5%の減益
・運用関係損益は、国内株式の「利息及び配当金等収入」の増加等により、前年同期から15.6%の増益
・資産運用収支(一般勘定)は4,033億円と、前年同期から1,360億円増加
・株式の増配等により「利息及び配当金等収入」が増加したほか、円安により為替差損が減少
・ソルベンシー・マージン比率:996.0%+5.1ポイント
■明治安田トラスト生命
(単位:億円、前年同期比)
保有契約高(個人保険):85 95.9%
保有契約年換算保険料(個人保険):1,324 113.4%
新契約年換算保険料(個人保険):235 334.6%
(単位:百万円)
保険料等収入:4,149
基礎利益:△2,528
経常収益:5,113
中間純損失:△6,657
ソルベンシー・マージン比率:5,016.0%
■メットライフ生命
・新契約年換算保険料 907億円(前年同期比+28.5%)
・保険料 1兆4,377億円(前年同期比+21.4%)
・保有契約件数 956万件(前年度末比+0.7%)
・基礎利益 1,389億円(前年同期比+5.3%)
・ソルベンシー・マージン比率 740.8%(前年度末比+5.4ポイント)
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