マニュライフ生命、代理店営業担当者向け生成AIツール「ManulifeAIAssistant」の運用を開始
マニュライフ生命は、2025年上半期より代理店営業担当者向け生成AIツール「Manulife AI Assistant」の運用を開始した。
本ツールは、代理店募集人から同社代理店営業担当者への保険契約に係る保全手続きや保障内容等に関する問い合わせに対し、正確な情報を迅速に提供することを可能とするもので、代理店と同社の情報共有を円滑にし、代理店営業担当者がより付加価値の高い戦略的な業務に集中できる環境を整える。
本ツールの導入は、2024年11月に直販チャネルの営業職員(プランライト・アドバイザー)向け生成AIプラットフォームの導入に続くものである。
マニュライフ生命チーフ・マーケティング・オフィサーカーラ・ハートライト氏は、「マニュライフ生命は、AIを活用することでお客さまへのサービス向上を目指している。今回の投資は、マニュライフを代表する代理店の皆さまが、お客さまのニーズをより深く理解し、自信を持って意思決定を支援できるよう、業務の効率化と関係構築を後押しするものである」と述べている。
■デジタル・カスタマー・リーダーへの取り組み
マニュライフ生命は、世界的な生成AIのベストプラクティス、自社の優れた分析チーム、そしてマイクロソフト社の生成AI技術を活用し、「デジタル・カスタマー・リーダーシップ」の実現に向けた取り組みを加速している。
親会社であるマニュライフ・ファイナンシャル・コーポレーション(以下「マニュライフ」)は、約10年前からAIを活用しており、現在も各市場において生成AIへの積極的な投資を継続している。従業員のAI活用率は75%に達しており、業務効率の向上とイノベーションの加速を実現している。その代表例が、マニュライフ独自の社内向け生成AIアシスタント「ChatMFC」であり、日常業務の負担軽減に貢献している。
こうした取り組みが評価され、マニュライフは2025年6月に発表された「Evident AI InsuranceIndex」※1において、生命保険業界におけるAI活用度で第1位を獲得した。保険業界全体でもトップ5にランクインし、評価対象となるすべてのカテゴリーでトップ10入りした3社のうちの1社となっている。
※1 北米と欧州の主要な保険会社30社を対象とした調査。AIの成熟度に関する4つの柱(「人材」、「革新性」、「リーダーシップ」、「透明性」)を評価:EvidentAIInsuranceIndex2025
マニュライフの2025年AIロードマップでは、AIを活用して顧客インサイトを深め、サービスを個別に最適化し、スケーラブルかつ責任あるソリューションへの投資を拡大することで、ビジネスと顧客サービスに大きなインパクトを与えることを目指している。全従業員がAIを活用できる環境を整えることで、マニュライフは金融サービス業界におけるAI活用のリーダーとしての地位をさらに強化している。
マニュライフは、AIを活用したデジタル技術によって、2022年から2027年までの5年間で投資に対して3倍の収益を上げることを目指している。また、2024年度には、グローバル※2に展開するデジタル施策から6億カナダドル以上の利益※3を得られると見込んでいる。
※2 ManulifeFinancialCorporationManagement’sDiscussionandAnalysisFortheyearendedDecember31,2024:
https://www.manulife.com/content/dam/corporate/en/documents/investors/MFC_MDA_2024_Y1_EN.pdf
※3 同社のグローバルなデジタル戦略と顧客リーダーシップの取り組みにより、経費削減、成長の促進、収益の改善(利益率の高い事業)、および保険における新規ビジネスの契約サービスマージン(CSM)の成長といったメリットがもたらされる。