太陽生命、太陽生命少子高齢社会研究所が開発に参画中の「音声による認知機能障害判定技術」について、国立循環器病研究センター等による論文がTheLancetRegionalHealth‐WesternPacificに掲載
太陽生命の子会社である株式会社太陽生命少子高齢社会研究所(以下「研究所」)が開発に参画している、音声による認知機能障害の判定技術に関する国立循環器病研究センター等による論文が、TheLancetRegionalHealth‐WesternPacificに掲載された。
研究所は、厚生労働省による令和4年度第2次補正予算「中小企業イノベーション創出推進事業」(以下「SBIR」)の補助金を活用し、2024年1月より「音声データを活用した要介護リスクの早期発見AI」の開発および社会実装に取り組んでいる。
この度掲載された論文は、本取り組みのコア技術となる、音声データによる認知機能障害検知AIについて、研究所の一部協力のもとで実施された、国立循環器病研究センター等による研究の成果となるものである。
<論文概要>
■掲載誌:TheLancetRegionalHealth‐WesternPacific
■表題:Developingand testing AI-based voice biomarker models to detect cognitive
impairment among community dwelling adults: a cross-sectional study in Japan
■DOI: https://doi.org/10.1016/j.lanwpc.2025.101598
■著者 :清重映里 a, 尾形宗士郎 a, Namhee Kwon b, 中奥由里子 a, 林知里 c, Nate Blaylockb,Raymond Brueckner b, Vinod Subramanian b, Henry Joseph OConnell b, 芳川裕亮 d
,寺本佳楠子 d, 中塚清将 a, 齊藤聡 e, 猪原匡史 e, 竹上未紗 f, 西村邦宏 a
a 国立循環器病研究センター予防医学・疫学情報部,b Canary Speech, Inc.(アメリカ),c 兵庫県立大学地域ケア開発研究所,d 国立循環器病研究センター医学統計研究部,e 国立循環器病研究センター脳神経内科,f 東京大学医学系研究科公衆衛生学分野
■要旨:
約1,500名の音声データ、およびMCIのスクリーニング結果を用い、CanarySpeech,Inc.の技術を活用してアルゴリズムを開発し、音声のみ、および年齢等の情報を追加した場合における認知機能障害の判定精度について、以下(いずれもAUC(※))を達成した。
【音声のみ】0.81【音声+年齢+性別】0.88【音声+年齢+性別+教育歴】0.89
(※)AUC(Are aUnder the ROC Curve):機械学習モデルの性能(精度)を評価する指標。1に近いほど高性能。
研究所は、引き続きSBIRのサポートのもと、本研究成果を活用し、開発・実証事業等に取り組むことで、認知機能低下の音声による早期発見が可能となる技術の社会実装を推進する。
同社および研究所では、今後も健康寿命の延伸等の社会的課題の解決に向けた取り組みを進めていく。