大同生命、所蔵「大同生命文書」が大阪市文化財に指定
大同生命は、同社が所蔵する江戸時代の豪商「加島屋」から同社に至るまでの歴史資料である「大同生命文書」(約2,500点)が、大阪市の文化財に指定された。企業の資料群が大阪市指定文化財となるのは、「朝日新聞社(大阪)収蔵資料」(朝日新聞社蔵)に次いで2例目となる。
「大同生命文書」は、同社の礎を築いた江戸時代の豪商・加島屋(かじまや)の堂島米市場や大名貸し等のビジネスに関する資料や当主・広岡家(久右衛門家、五兵衛家)の生活資料、大同生命の経営資料などの総称である。今般、これらが「江戸時代から近現代にかけての大阪市域における、豪商や企業の経済活動や文化活動等を伝える貴重な歴史資料」として、大阪市文化財に指定された。これらの資料は大阪大学に寄託しており、うち一部を同社大阪本社の特別展示で公開中である。
同社では今回の指定を受けて、平日のみ公開している大阪本社特別展示を、期間限定で土・日曜日も開館する(本年7月26日[土]~10月26日[日]/祝日を除く)。文化財の指定を記念した新たな企画展示も公開する。
2025年は「加島屋」が創業したと伝わる1625(寛永2)年から400年の節目にあたる。同社では「加島屋400年」の取組みとして様々な事業を展開しており、本年10月には、北御堂ミュージアム(大阪市中央区)にて「大同生命文書」と、今回同じく大阪市の文化財に指定された「広岡久右衛門家関係史料」(大阪くらしの今昔館(大阪市北区)蔵)の浄土真宗に関する資料の公開を予定している。今後もこうした事業を通じて創業の地・大阪の魅力の発信に努めていく。
<「大同生命文書」概要>
所在地:大阪市西区江戸堀1丁目2番1号大同生命保険株式会社大阪本社
点数:2,571点(附66点)
内容:
・同社の礎を築いた豪商・加島屋のビジネス「堂島米市場」や「大名貸し」に関する書類
・加島屋の当主を代々務めた広岡久右衛門家、分家である広岡五兵衛家のくらしや信仰、住まい等の資料
・広岡浅子氏(同社創業者の一人)など、明治時代以降の広岡家経営資料
・大同生命の創業経緯や、創業後の株主総会議事録等の経営資料