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明治安田生命、子育てに関するアンケート調査を実施

明治安田生命は、0歳から6歳までの子どもがいる既婚男女に「子育てに関するアンケート調査」を実施した。
1.男性の育休について
(1)男性育休の進捗状況
~子育てへの参画意識の高い男性が牽引?育休取得率・日数ともに過去最高に
・育休に係る法改正・制度改正などを通じて男性の育休取得が促進されるなか、育休を取得した男性は30.8%、取得日数は平均41日と、2018年の調査開始以来、過去最高に。政府が掲げる『男性育休取得率2025年50%』に向けて順調に進捗・育休取得理由のトップは、「育児は妻だけでなく自分も参加しないといけないと思ったから」(25.0%)、次いで「子どもが小さいうちに育休を取得し育児に参加したかったから」(12.5%)と、取得者の約4割が子育てへの参画意識を高くもっており、取得日数の伸展に大きく影響
・また、昨年10月から施行された法改正により、育休を「取得しやすくなった」人は約4割(39.3%)と、法改正が育休取得率上昇の追い風に
・一方で、取得できなかった理由のトップは「給与が減少するなど、金銭的な面で取得しにくかった」(27.8%)で、金銭的な不安がネックに
(2)男性育休“取得後の職場の雰囲気”
~育休取得した男性、周囲の気遣いで仕事と育児を両立しやすくなった人が多数
・育休を取得した男性に取得後の職場の雰囲気をきくと、半数以上(51.8%)が、職場で好意的な雰囲気を実感。具体的には、「周囲の配慮で早く帰れるようになった」(19.0%)など、周囲の気遣いにより、仕事と育児を両立しやすくなった人が多数・対して、「重要な仕事は任せてもらえなくなった」(3.0%)など、非好意的な雰囲気を感じた人は1割未満(9.0%)で、育休を取得しにくい理由にあげられている「職場の理解が不足」「職場の雰囲気への不安」は“思い過ごし”かも?
2.子育て世帯のお金について
(1)子育てにかかる費用
~子育て費用は4年ぶりに月額4万円を突破!物価高騰による費用増加が、幼保無償化の効果を打ち消し?
・物価高により子育て費用の負担が大きくなったと実感している人は、前年の約8割から約9割(92.3%、対前年+7.1pt)に増加
・項目別にみると、「食費(ミルク代やベビーフード、お菓子等)」(69.4%)、「電気・ガス代」(46.8%)、「日用品(おむつ代等)」(43.4%)など、多くの項目で負担感がアップ
・そうしたなか、子育てにかかる費用は、前年から834円アップの「40,133円」で4年ぶりに月額4万円台を突破!
・2019年10月から幼児教育・保育無償化(幼保無償化)が導入され、幼稚園・保育園代の費用は軽減(※)されたものの、物価高による生活費の増加が幼保無償化の効果を打ち消し?
・幼保無償化導入前の子育て費用(2019年、40,687円)と同水準にまで増加
(※)幼稚園、保育所、認定こども園等を利用する3歳から5歳までの全ての子どもの利用料が無償化
(幼稚園については、月額上限2.57万円)
(2)子育て世帯の年収
~女性の年収は理想と現実で大きく乖離
・子育て世帯の年収は799万円(男性649万円+女性150万円)で、前年の806万円から7万円ダウン
・男女別でみると、男性は11万円アップ(前年638万円)するものの、女性は18万円ダウン(前年168万円)
・理想の世帯年収は1,150万円(男性844万円+女性306万円)で、理想と現実の差は351万円
・さらに、理想と現実の差を男女別でみると、男性は現実から30%アップを望むのに対し、女性は104%アップと、理想と現実の年収に大きな乖離が
・物価高で子育て費用が増加傾向のなか、今後は男性の収入アップだけではなく、女性の収入アップについて、配偶者控除制度の見直しなど、理想と現実の年収の乖離が縮まるような検討が必要?
3.子どもを望む気持ちについて
~金銭的な不安が子どもを欲しいと思う気持ちにブレーキ?子どもを「さらに欲しい」と望む人、前年から大幅に減少
・子どもを「さらに欲しい」と望む人は(21.5%)で、前年(29.5%)から▲8ptと大幅な減少
・子どもを「さらに欲しいと思わない」人は(41.2%)で2018年の調査開始以来過去最高に
・子どもを「さらに欲しいと思わない」理由の上位は「将来の収入面に不安がある」「生活費がかかる」などの金銭的な理由が大半
・足元の物価高による生活費の上昇や、将来の収入面への不安等により、子どもを「さらに欲しいと思わない」人が増えている?
・子どもを「さらに欲しい」という気持ちに変化するには、「自身の収入アップ」「将来の教育費の負担軽減」など、金銭不安の解消が必要との回答が多数
・一方、子どもを「さらに欲しい」と望む人は、その気持ちに影響があったこととして「出産一時金の増額」(37.3%)、や「幼保無償化」(36.0%)、「自身の収入アップ」(30.5%)などを理由にあげており、政府による少子化対策などを通じた金銭面での不安軽減が、子どもを「さらに欲しい」という気持ちに影響を与えたのか?
4.子育ての意識について
(1)“イクメン”という言葉への違和感
~“イクメン”という言葉がなくなる日も近い?男性の育児は当たり前でイクメンという言葉に違和感
・2000年代に、子育てに熱心な男性を表す言葉として“イクメン”という言葉が普及してきたが、男性の育児参画が進む現代において、育児は女性だけではないという風潮となり、“イクメン”の言葉は時代遅れに?
・自身のことをイクメンと名乗らない男性に、その理由を聞くと、「男性の育児は当たり前でイクメンという言葉に違和感がある」(40.6%)と回答した人が約4割も!
・“イクメン”という言葉は、男性の育児参画への意識に大きく貢献してきたが、これからは、よりいっそう男性の育児参画が当たり前となり、“イクメン”という言葉がなくなる将来は近い?
(2)男性の子育てへの意識と子育て分担割合
~男性の6割が子育ては「男女平等ですべき」と回答するものの、自発的に取組む意識は半数に満たず
・イクメンという言葉が時代遅れになるなか、男性に子育てへの意識についてきくと、6割以上(60.9%)が「男女平等ですべき」と回答
・しかし、子育てに自発的に取組むべきと意識している男性は半数に満たず(45.6%)女性の自発的な意識(74.2%)と、大きなギャップが
・過去6年間の、家庭における男性の子育て分担割合では、共働き世帯、専業主婦世帯とも、2割台のまま横ばいの状況
・男性の育休取得も順調に進捗し、子育てへの参画意識は高くなっているものの、実際の子育ての役割分担では、女性に大きな偏りが
・男性は、育児を「自分事化」する意識へとフェーズチェンジしなければ、子育ての分担は女性に偏ったままで、“男女平等”の子育ては、いつまでも実現できないかもしれない
5.ランキング
(1)子育てに熱心だと思う男性有名人
~子育てに熱心だと思う有名人 1位は「つるの剛士」さん2位「杉浦太陽」さん、3位「はなわ」さんがランクイン
(2)子どもに習わせたいこと
「水泳」「英語」「ピアノ」「サッカー」「プログラミング」が不動の人気「バスケットボール」がランク外から10位にランクイン
(2023年 子どもに習わせたいこと トップ10)

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