第一生命が藤田保健衛生大学と共同で2型糖尿病悪化を予測するモデルを構築
第一生命、藤田保健衛生大学は、2016年7月より開始した共同検討により、糖尿病、中でも日本では圧倒的に罹患者の多い2型糖尿病i(以下糖尿病)の悪化を予測するモデルの構築に成功した。
全世界における糖尿病患者は4億 1,500 万人にのぼり、2040 年までには6億4200万人にまで増加することが予想されている。日本でも既に316万6000人の糖尿病患者がおり、年間1兆2076億円の医療費がかかっている。糖尿病に罹患することで、腎症や網膜症、神経障害、脳梗塞などといった合併症を引き起こすリスクも高くなるため、糖尿病発症や重篤化のリスクを正確に予測し、適切なタイミングで適切な健康指導や治療を実施できるようになることは、国民の健康寿命の延伸、医療費抑制の観点からも大変重要な取組みとなる。
予測モデルの構築にあたっては、藤田保健衛生大学病院電子カルテデータに記録されている匿名化された13万2210名(糖尿病患者 6万4059 名、糖尿病以外の患者 6万8151名)の各種検査値や、従来の技術では解析が困難であった診療記録・栄養指導記録といったテキストデータ、継続通院患者の情報から把握できる時系列データ等に対し、日本IBMのWatsonテクノロジーを活用したデータ解析を行った。得られたデータより、予測モデルの構築に寄与する特徴量を抽出し、高い精度の予測モデルを構築した。今回構築した予測モデルは、日本人の生活習慣等を踏まえた世界初の予測モデルとなる。