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第一生命、国内生命保険業界初のバーチャルPPAを活用した自社専用の太陽光発電所からの再エネ環境価値調達を開始

第一生命と、脱炭素ソリューションを手がける株式会社クリーンエナジーコネクト(以下「クリーンエナジーコネクト」)は、国内生命保険業界初*1となるバーチャルPPA(Power Purchase Agreement)による再生可能エネルギー環境価値の調達サービス契約を締結*2した。
本契約では、クリーンエナジーコネクトが第一生命専用のNon-FIT*3太陽光発電所を全国24ヶ所に設置し、2025年1月から約20年間にわたり、発電所から新規に創出された環境価値*4を第一生命が受け取る。また、設置するすべての発電所に災害時用コンセント「備えるコンセントR」を導入し、停電時に地域の人々が電力を利用できる仕組みを構築しており、地域のレジリエンス向上にも寄与する。
今回締結したバーチャルPPAは、米国を中心に広がる脱炭素化の推進スキームであり、日本国内でも普及が期待されている。需要場所と離れた場所に太陽光などの再生可能エネルギー(以下、「再エネ」)発電所を新設したうえで、発電した電力は卸電力市場へ売電し、需要家は実際に使用する電力を小売電気事業者から調達する。
電力と環境価値を切り離し、環境価値のみを取引できる契約であることから、需要家が需要場所や発電所の立地・需要場所の電力使用量による制約を受けることなく、追加性*5のある再エネ環境価値を長期安定的に調達できるという特徴を持ち、全国規模で自社不動産を多数保有する第一生命が環境価値を継続的かつ効率的に得るための合理的な選択肢のひとつだと考えている。
*1 需要家として。第一生命、クリーンエナジーコネクトの2社調べによる。
*2 クリーンエナジーコネクトがプロジェクトファイナンスにより組成した合同会社CN太陽光2号と締結。
*3 固定価格買取制度(FIT制度)の対象外となる発電所。
*4 再生可能エネルギー由来の電力供給などのGHG排出量削減につながる付加価値を、証書などの形式で取引可能としたもの。
*5 新たな再生可能エネルギー設備の増加を促す効果。
第一生命グループは、環境課題への戦略的対応を、優先的に取り組むべき重要課題(コア・マテリアリティ)の一つに掲げ、2050年度までの温室効果ガス(GHG)排出ネットゼロ実現に向けた取組みを推進している。特に第一生命は、2019年に国内生命保険会社として初めて、事業活動で消費する電力を100%再エネで調達することを目指す国際的なイニシアティブである「RE100(Renewable Energy100%)」に加盟し、2022年度にRE100を達成するなど、自社保有不動産への再エネ導入等にも積極的に取り組んでいる。
こうした取組みの中で、第一生命とクリーンエナジーコネクトは協業*6を通じて、追加性のある再エネ供給・調達に向けた先進的な取り組みを展開している。2021年度には国内金融機関で初めて、保有物件と離れた場所に専用の太陽光発電所を新設し電力と環境価値を受け取るオフサイトコーポレートPPAによる再エネ調達を開始した。
さらに2022年には中層木造オフィス「TDテラス宇都宮」で新築時からオフサイトコーポレートPPAを実現し、「令和4年度 新エネ大賞」新エネルギー財団会長賞を受賞している。
第一生命とクリーンエナジーコネクトは、今後も協業を通じて追加性のある再エネの普及・活用を促進することで、自社だけでなく社会全体のネットゼロ実現にも繋がる取組みを推進し、サステナブルな社会の実現に取り組んでいく。
*6 第一生命はクリーンエナジーコネクトに対してESG投融資の一環であるインパクト投融資を実施し、同社の取組みを資金面からもサポートしている。

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