第一生命、第32回「大人になったらなりたいもの」調査結果を発表
第一生命が、全国の小学生・中学生・高校生 計3,000人を対象に行った、第32回「大人になったらなりたいもの」のアンケート調査結果を発表した。
なお、同社では1989年より毎年、全国の幼児・児童(保育園・幼稚園および小学1~6年生)を対象に、「大人になったらなりたいもの」のアンケート調査を実施してきた。調査方法は、第一生命の生涯設計デザイナーの訪問回収法であったが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、今回よりインターネットアンケートに調査方法を変更している。また、調査方法の変更にあわせ、アンケート対象を幼児・児童から小学3年生~6年生・中学生・高校生へと変更している。
■コロナ禍で小学生の将来の夢にも変化が?
小学生・男子では、「会社員」が1位(8.8%)となった。同社では、コロナ禍でリモートワークの導入が進む中、自宅で仕事をするお父さん・お母さんの姿を目の当たりにし、「会社員」という職業を身近に感じた子どもが多かったのかもしれないと分析している。2位は「YouTuber/動画投稿者」(8.4%)となった。総務省の調査(※1)によると、12 歳以下の子どもを持つ親の 71.7%が「子どもがネット動画を視聴している」と回答するなど、YouTube などの動画投稿サービスが小学生にも広く浸透していることがうかがえる。また、「サッカー選手」「野球選手」がそれぞれ3位・5位にランクインしており、スポーツ選手は時代を問わず男の子にとって憧れの職業と言える。
小学生・女子では、2位以下に大差をつけて「パティシエ」が1位(14.1%)となった。コロナ禍のステイホーム期間に家族とお菓子作りを楽しんだ子どもたちも多かったのでは。2位には「教師/教員」(7.1%)、3位には「幼稚園の先生/保育士」(6.0%)がランクイン。2019 年度の公立小学校の教員採用倍率は過去最低となる(※2)など、教育現場で人手不足が課題となる中、学校の先生を志す子どもたちへの期待が高まる。
※1:総務省「令和元年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」より
※2:文部科学省「令和2年度(令和元年度実施)公立学校教員採用選考試験の実施状況のポイント」より
■中高生に人気の職業~キーワードは「安定」「専門性」「社会貢献」~
中高生・男子では、1位「会社員」、2位「IT エンジニア/プログラマー」、3位「公務員」となった。社会で働くということがより具体的になるにつれ、「会社員」や「公務員」など安定的・現実的な職業を志望する学生が多いよう。また、男子・中高生では、「IT エンジニア/プログラマー」や「ゲーム制作」など、専門性を活かせる職種も人気。
中高生・女子では、1位「会社員」、2位「公務員」、3位「看護師」となった。「会社員」や「公務員」の人気が高いのは中高生・男子と同じだが、3位には「看護師」がランクイン。「選んだ職業になりたい理由」を見ると、中高生・女子では「誰かの役に立ちたいから」という理由が2位に入っているように、新型コロナウイルスの流行により医療現場の第一線で働くエッセンシャル・ワーカーの重要性が広く認識される中、看護師を志す学生が増えているのかもしれない。