住友生命、元職員による金銭詐取事案の調査終了伴い結果を報告
住友生命は、2025年3月17日に公表した元職員による金銭詐取事案について、被害に遭われたお客さまへの補償ならびに一連の調査が終了し、結果を報告した。
1.事案の概要
山形支社新庄支部の営業職(女性・50歳代)であった元職員が、高利回りの職員特別預金や優遇商品等の架空の運用手段があるなどといった不正話法で勧誘し、その資金としてお客さまに保険契約に基づく契約者貸付や保険ファンドを活用するなどを持ちかけることで、その金銭を詐取していた。
2.調査結果と同社の対応
元職員への事情聴取のほか、元職員が担当していたお客さまへの事実確認調査等を実施し、以下の事実を確認した。なお、同社から警察への相談も行っている。
行為期間 2015年11月~2024年8月
被害者数 26名
被害金額 合計約2240万円(うち約930万円は元職員より弁済済)
被害者のうち、4名には元職員より被害金額の全額(約930万円)を弁済済みであり、残りの22名には、同社において、契約者貸付等の遡及取消しなどによる補償(原状回復)を完了している。なお、元職員に対しては、社内規程に基づき厳正な処分を行っている。
3.再発防止策
本事案を発生させてしまったことを真摯に受け止め、引き続き、定期的な研修等によるコンプライアンス意識の向上に向けた取組みや、契約者貸付等による出金経緯がある保険契約に対するモニタリングの強化に加え、お客さま等への現金の取扱いに関する注意喚起範囲の拡大等を通じて、不正な金銭取得の未然防止に積極的に取り組んでいく。
4.その他
本件調査の過程で、元職員が、同社への入社前から同社の業務とは無関係な消費者金融等のカードの作成を知人等に持ち掛け、謝礼を条件に作成したカードと暗証番号を受け取り、無断で借入れをしていたことが判明した。
上記の事案について、同社は、警察の指示に基づいて元職員に代わって全被害者に対して被害発生等の連絡を行うなどの対応を完了。今後は、警察の捜査に委ねられることになる。