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T&Dホールディングス 、議決権行使助言会社(ISS社、グラス・ルイス社)のレポートに対する見解を発表

T&Dホールディングス は、2025年6月26日に開催予定の第21回定時株主総会(以下「本総会」)に上程している、会社提案である第2号議案「監査等委員でない取締役9名選任の件」(以下「会社提案」)、及び株主提案である第3号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く。)2名選任の件」(以下「本株主提案」)について、議決権行使助言会社である Institutional Shareholder Services Inc.(以下「ISS 社」) 及びGlass,Lewis&Co(以下「グラス・ルイス社」)がレポートを発行したことを確認した。
レポートでは、両社とも同社の取組みや成果について概ね評価されており、ISS社では「会社提案の全議案に賛成推奨、株主提案の候補者2名とも反対推奨」と、同社取締役会意見が支持されたことに歓迎を表明する。
レポートの内容及び同社見解については以下に記載のとおりであるが、同社としては、株主提案やISS社、グラス・ルイス社レポートに記載の同社課題を真摯に受け止め、今後とも株主のみなさまとの建設的な対話を重ねるとともに、グループ・ガバナンスの強化によるグループ一体経営のさらなる推進により、中長期的な視点でグループを強靭化することで、持続可能な成長と価値創造に努めていく。
【ISS社のレポートについて 】
(1)レポートの内容
ISS社は、会社提案の取締役候補者9名に賛成推奨、本株主提案の取締役候補者2名に反対推奨をしている(同社取締役会意見と一致)。
レポートでは、同業他社と比較したTSR(株主総利回り)やバリュエーション指標(PBR、PER)の高さ、及び堅調な業績推移などから、現取締役会による経営に関し特段の問題は認められないと結論づけている。
また、株主還元政策についても、来期には50%以上の増配を予定しているほか、配当性向60%とする新たな方針を発表したことや自社株式取得の加速など、同社の株主還元政策に問題は見られないとされている。
一方で、取締役会構成の変更を求めるFarallonの主張には、十分な説得力がないとされている。
【グラス・ルイス社のレポートについて 】
(1)レポートの内容
グラス・ルイス社は、政策保有株式の保有に懸念は示すものの、ROE等の実績を評価し、同社の経営には一定の信認されていると認識している。その一方で、会社提案の社外取締役候補者には保険業界の経験がないため、本株主提案の候補者2名のうち1名を選任することが株主利益に資すると考えることなどから、Ina Kegler氏(以下「Kegler氏」)に賛成推奨をしている。
なお、同社定款第17条に基づき、同社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の員数の上限は9名とされているところ、会社提案の取締役候補者のうち、永井 穂高氏(以下「永井氏」)に反対推奨をしている。
(2)同社の見解
①株主提案候補者であるKegler氏に対する賛成推奨について
Kegler 氏については、指名・報酬委員5名全員で対面で面談し、その後指名・報酬委員会、取締役会等で複数回に亘り議論を行った結果、同社の中長期的な企業価値向上に資する役割を担っているとの確証は得られなかったことを踏まえ、取締役会における取締役全員一致の決議により、本株主提案に反対している。
②会社提案候補者である永井 穂高氏に対する反対推奨について
永井氏については、同社グループ長期ビジョンにおける成長戦略の一つである「グループ資本マネジメントの進化」において、財務戦略担当役員として中心的な役割を果たしてきたが、仮に永井氏が取締役会から外れることとなった場合、財務戦略と経営戦略の連携、迅速な経営判断、グループ・ガバナンス全体の実効性等に支障が生じることに繋がりかねない。
取締役会の主な機能(全体戦略策定機能・監督機能・経営管理機能)の観点から、期待する専門性・経験のバランス及び多様性を備えた人材で構成され、着実な成果を実現してきた、永井氏を含めた現任取締役の再任を基本とする、会社提案の取締役候補者こそが、中長期的な企業価値向上に資する最適な構成であると判断している。

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