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かんぽ生命、国内上場企業を対象としたシステムチェンジ志向のインパクト投資ファンドの運用を開始

かんぽ生命と三菱UFJ信託銀行は国内上場企業を投資対象としたシステムチェンジ(※)志向のインパクト投資ファンドを運用することで合意した。上場企業による社会的インパクトの創出やイノベーションの創造を通じて社会課題の根本構造(システム)にアプローチし、投資リターンの向上と社会課題の解決の両立を目指する。
本ファンドはアセットオーナーであるかんぽ生命がサステナブル投資において重視する「Well-being向上」「地域と社会の発展」「環境保護への貢献」をテーマに、アセットマネージャーである三菱UFJ信託銀行が運用を行う。また、システムチェンジの概念に関して高度な知見を有する一般財団法人社会変革推進財団(以下「SIIF」)のアドバイスを活用しながら、投資プロセスにシステムチェンジの視点を組み込む。これにより、広範な経営資源と影響力を有し、既存の社会システムに対し変革の可能性を内包する上場企業の意識・行動変容を促し、システムレベルでの社会課題解決に貢献することを目指す。
三菱UFJ信託銀行は、インパクト投資ファンドの国際的な原則・フレームワークへの適合等への評価により環境省「令和3年度グリーンファイナンスモデル事例創出企業」として選定されたほか、インパクト投資の国際的なネットワーク「Global Impact Investing Network」(以下「GIIN」)上場株式アドバイザリー・コミッティメンバー、インパクト志向金融宣言運営委員会メンバーなど、内外のインパクト投資業界において主導的役割を果たしている。
かんぽ生命は、長年にわたりサステナブル投資に取り組み、特に2022年以降はインパクト志向の投融資の拡大を目的とした「インパクト“K”プロジェクト」の推進、産学連携を通じた大学発スタートアップ企業を投資対象とするインパクト投資ファンドへの投資、GIINへの加盟(国内の生命保険会社として初)など、アセットオーナーとしてインパクト投資分野を牽引してきた。
SIIFは、日本におけるインパクト投資のパイオニアとして黎明期から中心的な役割を担っており、2024年5月にはシステムチェンジの概念や海外事例をまとめた「システムチェンジ・ライブラリ」を開設するなど、日本におけるシステムチェンジの考え方の普及と促進に努めている。
今後、かんぽ生命、三菱UFJ信託銀行、SIIFの3者は、本ファンドを通じて国内上場企業を対象としたインパクト投資市場の裾野の拡大を図るとともに、日本のインパクト投資市場の新しい未来につながる道を切り拓き、持続可能な未来の実現や社会課題の解決に貢献していく。
※システムチェンジ:社会・環境といった大きなシステムのなかで構造的に生まれた複雑な課題の解決を意図して、特定したシステムの機能や構造を変えること

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