日本生命、ライク株式会社と資本業務提携し「保育イノベーションコンソーシアム」を組成
日本生命は、11月14日に、ライク株式会社(以下「ライク社」)と資本業務提携を締結した。
保育業界では、保育士不足、DXの遅れ等で現場業務がひっ迫しており、IT化等による保育士の負荷軽減を含む保育環境の改善が必要な状況。
このような状況を踏まえ、 “みんなで子どもを育てる社会”を目指す「NISSAYペンギンプロジェクト」※の一環として、保育事業の業務改善・保護者向け支援を狙いとしたITインフラの構築に取り組む。これにより、事業者の経営効率化、保育士の労働環境改善、保護者にとっての安心・安全の担保や利便性向上を目指したいと考えている。
※特設サイト:https://www.nissay.co.jp/kaisha/penguin/
今後、ライク社とともに、保育所経営の生産性向上や安定化に向けた支援、保育士の待遇改善等を協議する「保育イノベーションコンソーシアム」を組成し、保育業界全体の持続性向上と、さらなる発展に貢献していく。そして、日本社会を担う子どもたちの未来と安心して子育てができる社会の実現に向け取り組んでいく。
1.ライク社との資本業務提携について
ライク社は、1993年に創業、保育・人材・介護の3つの事業を中心に展開し、保育事業を営むライクキッズでは、「人から“ありがとう”といわれるサービスを提供する」ことを理念として、認可保育園である「にじいろ保育園」や事業所内保育施設、学童クラブ・児童館など、幅広い保育施設を全国で410カ所以上運営している。
また、日本生命は、児童や保育士の管理、職員の配置基準の可視化を行う保育所経営支援システムや、保護者向けサービス「ナナポケ」等を開発し、保育業務の効率化や質の向上に向けた取り組みを自社内で推進している。
同社は、保育分野で豊富な実績・ノウハウ・ITインフラを有するライク社と資本業務提携を行い、ライク社のITインフラを全国の保育所で活用できる汎用的なシステムに開発・改修していく。まずは、日本生命子会社の株式会社ニチイ学館の保育所において、実証実験を開始し、順次、他保育事業者への提供を進める。
<出資の内容>
・取得株式数 約61.4万株
・出資額 約8.19億円
・出資比率 約3%
<業務提携の内容>
(1)ライク社のITインフラをベースとした保育所向け業務改善システムの開発
①ニチイ学館の保育所にシステムを導入し、業務改善のための実証実験を実施
②実証実験の結果を基に、全国の保育所への外販に向けたシステムに改修
(2)(1)以外の保育の質の向上および業務効率化に向けた情報交換、共同サービス提供
(3)保育の質の向上や業務効率化、保育士の労働環境改善、保護者にとっての安心・安全担保等の保育業界全体の持続性向上、さらなる発展に向けた「保育イノベーションコンソーシアム」の組成・運営
2.「保育イノベーションコンソーシアム」の組成について
保育業界全体での課題解決に向けて、持続的な発展について検討する「保育イノベーションコンソーシアム」を組成する。ライク社と共同で開発するシステムの導入促進による業務効率化支援に加え、共同調達等のコスト削減による保育所経営の安定化支援、さらには保育士の待遇改善や保育サービスの高付加価値化・多機能化に関する協議を進めていく。
なお、同コンソーシアムには、ライク社・ニチイ学館とともに、こどもの発達や幼児教育での知見の高い株式会社学研ホールディングスや、日本生命の保育事業を展開するにあたり良好な関係性を構築してきた株式会社グローバルキッズCOMPANY、日本生命のシステム子会社である株式会社ニッセイ情報テクノロジーが参加表明を行っている。
今後、 小規模の事業者含む全国の保育事業者や自治体等にも参加してもらい、保育業界全体の持続性向上さらなる発展につなげていく。
<ライク社の概要>
名称:ライク株式会社
主な事業内容:子育て支援サービス事業・総合人材サービス事業・介護関連サービス事業
設立年月:1993年9月(2016年12月「ジェイコムホールディングス株式会社」より商号変更)
本社所在地:東京都渋谷区道玄坂1-12-1渋谷マークシティウェスト17階
代表者:代表取締役会長兼社長 グループ CEO 岡本 泰彦