バイナリーオプションはやめとけと言われる理由3選とリスクを徹底解説

バイナリーオプションに興味はあるけれど、「やめとけ」とも聞くし不安…そんな方も多いでしょう。

実際、バイナリーオプションには注意すべきリスクや問題点が存在します。

本記事では「バイナリーオプションはやめとけ」と言われる理由やデメリットを中心に、実際の失敗談や失敗しないためのポイントまで詳しく解説します。

金融庁や消費生活センターなど信頼できる情報源からのデータや事例も引用しながら、バイナリーオプションの実態に迫っていきます。

バイナリーオプションがやめとけと言われる理由3選！

まず、世間で「バイナリーオプションはやめとけ」と言われる主な理由を3つ紹介します。

それぞれギャンブル性の高さや詐欺まがいの業者の存在、出金トラブルなど、実際に多く報告されている問題です。

1. ギャンブル性が高く短期間で大損するリスクがあるため

バイナリーオプションは為替や株価指数が一定時間後に上がるか下がるかを当てるだけのシンプルな仕組みですが、その実態はほぼギャンブルに近い高リスク取引です。

予測が外れれば投資額は全額没収されるため、「射幸性（ギャンブル性）が高く、短期間に繰り返し取引した結果、多額の損失を被るおそれ」があると金融庁も注意喚起しています 。

実際、ネットで何度も取引できるため短期間で多額の損失が出るおそれがあります 。

簡単そうに見えても相場を正確に予測することは非常に難しく、運任せになってしまう点が「やめとけ」と言われる所以です。

2. 無登録の詐欺業者が多く存在するため

日本国内でバイナリーオプション取引を提供するには金融庁への登録が必要ですが、海外には無登録で日本人相手に営業している業者が多数存在します。

こうした無登録業者との取引でトラブルに遭うケースが後を絶たず、国民生活センターも「無登録業者と取引して『いつの間にか損失が大きくなっていた』」「『儲かっているのに出金できない』といった相談が全国の消費生活センターに多数寄せられている」と報告しています 。

金融庁も無登録業者には警告書を出し名前を公表していますが 、SNS上などでは今も「必ず儲かる海外バイナリーオプション」といった勧誘が横行しています。

悪質な業者（実質的な詐欺業者）による被害が多いことも、「バイナリーオプションはやめとけ」と言われる大きな理由です。

3. 出金トラブルが頻発しているため

海外の無登録業者を利用した場合、利益が出ても出金に応じてもらえないといった被害が目立ちます。

例えば、神奈川県の消費生活センターによれば「業者に出金を求めても応じてもらえない」といったトラブルが増加しているとのことです 。

実際、ある大学生は海外業者で取引をして口座残高が10万円まで増えたものの、最初に入金した8万円を出金しようと申請したところお金が戻らないまま連絡が取れなくなったという相談事例も報告されています 。

このように、出金拒否や連絡途絶といったトラブルはバイナリーオプション業界で繰り返し起きており、慎重になるべきポイントです。

バイナリーオプションのデメリット

続いて、バイナリーオプションという商品自体が持つ代表的なデメリットを解説します。

仕組み上、初心者にとって不利な点がいくつもあり、大きな利益を狙いにくい割に損失リスクは高めです。

予測が難しく、ほぼギャンブル性の高い取引である

繰り返しになりますが、バイナリーオプションで継続的に勝つことは容易ではありません。

金融庁は相場の短期的な上下をピンポイントで高い精度で予測することは「非常に困難」 であると記載しています。

専門的な分析知識や高度なリスク管理が求められますが、初心者にはハードルが高く、結局は運任せの賭けのようになりがちです。

実際、「相場を正確に予測することは難しい上、一定時間後のレートを高い確度で当てるのは非常に困難」と金融庁も指摘しています 。

知識不足のまま挑めば勝率は五分五分以下で、手数料（ペイアウト率）の分だけ期待値はマイナスになります。

つまり、真剣に学ばなければ長期的には負けやすい仕組みなのです。

大きな利益が得られにくい

バイナリーオプションは当たった場合の払戻額（ペイアウト）が決まっており、投資額が2倍3倍…と雪だるま式に増えていくようなことは基本的にありません。

一度の勝ちで得られる利益は賭け金に対してせいぜい数十％～数百％程度で、FXや株式のように値動き次第で青天井に儲かるわけではないのです。

FX・株式・バイナリーオプションの一度の勝ちで得られる利益比較表は以下の通りとなります。

項目	FX（外国為替証拠金取引）	株式投資	バイナリーオプション
利益の決まり方	値幅 × 取引数量	（売却価格 － 購入価格）× 株数	投資額 ×ペイアウト率
レバレッジ影響	あり （倍率が高いほど利益も増加）	信用取引なら影響あり	なし
利益の変動幅	大 （為替レートの変動次第）	中～大 （銘柄による）	小 （固定リターン）
最大利益	変動次第 （制限なし）	変動次第 （制限なし）	投資額の約1.7～2倍 （業者設定による）
具体例（投資額10万円の場合）	①レバレッジ10倍 ②1ドル=100円 ③1万通貨購入 ④1円上昇（101円） →10,000円の利益	①株価1,000円の株を100株購入 ②1,100円に上昇 →10,000円の利益	①ペイアウト率1.9倍 ②予測的中 →9,000円の利益
リスクとのバランス	変動が大きく、損失リスクも高い	企業業績に左右される	リスク固定で分かりやすい

例えば、国内バイナリーオプション業者のペイアウト倍率は約1.8～2.0倍程度が一般的で、勝っても資金が2倍前後に増えるのが限度です。

そのため、小さな利益をコツコツ積み上げるしかなく、短期間で一攫千金を狙うのは難しいでしょう。

大勝ちしづらい一方で外れれば投資額全額を失うハイリスク商品なので 、リスクとリターンのバランスが悪い点がデメリットです。

短期間で資金を失うリスクが高い

バイナリーオプションは判定までの時間が短く、数分～数時間で結果が出る商品です。

そのため、熱くなって何度も取引を繰り返しやすいという側面があります。

少額から始められる手軽さゆえに「もう一回」と続けてしまい、いつの間にか損失が膨らんでしまうケースも少なくありません。

事実、「短時間で損益結果が判明するために、安易に何度も取引してしまうおそれ」があり、繰り返し取引した結果「短期間に多額の損失を被るおそれ」があると金融庁も警告しています 。

気づけば1週間程度で資金を溶かしてしまうような危険もあり、スピード感ゆえのハイリスクさがデメリットと言えます。

バイナリーオプションのメリット

デメリットばかりではなく、バイナリーオプションには他の投資商品にはないメリットや魅力もあります。

ここでは代表的なメリットを3つ挙げます。

ただし、以下のメリットがあるからと言って安易に飛びつくのではなく、あくまで特徴として押さえておきましょう。

ルールが分かりやすく初心者でも取引手順自体は簡単

バイナリーオプション「上がる」か「下がる」かを当てるシンプルなルールなので、株やFXのように複雑な注文方法や多彩な商品知識を必要としません。

取引手順も分かりやすく、画面上で上昇か下降かを選ぶだけなので、初心者でも操作自体は迷わず行えるでしょう。

専門用語が少なく直感的に理解しやすい点は、バイナリーオプションの大きな魅力です。

こうした手軽さから投資入門編として興味を持つ方が多いのも事実です。（※ただし簡単に見える反面、前述のとおり勝つためには高度な分析力が求められます。）

すぐに結果が分かりスピード感がある

バイナリーオプションは判定時間があらかじめ決まっており、短いものでは30秒や1分、長くても数時間程度で結果が出ます。

そのため、取引後にすぐ利益確定・損失確定ができ、待ち時間が少ないスピード感があります。

通常の株式投資のように何日も結果を待ったり、FXのようにポジションを長期間保有してハラハラする必要がありません。

短期決戦でテンポよくトレードできるので、すぐに結果を知りたい人や暇つぶし感覚でやりたい人にとってはメリットと言えるでしょう。

ただし、このスピード感ゆえに熱中しやすく連続取引による大損リスクも高まる点には要注意です。

少額から取引できリスクが限定しやすい

バイナリーオプションは少額資金からでも始められる手軽さもメリットです。

国内業者の場合、1回の取引あたり数百円～数千円程度から購入できますし、証拠金やレバレッジも不要です。

例えばFXでは数万円の証拠金が必要な取引でも、バイナリーオプションなら数千円でチャレンジ可能です。

また、損失額は賭けたオプション料（プレミアム）に限定され、それ以上の借金を負う心配がない点も安心材料です 。

リスクが「掛け金の範囲内」で明確なので資金管理もしやすく、投資経験が浅い方でも挑戦しやすいという側面があります。（※ただし少額とはいえ積み重ねれば損失も膨らむため、資金管理は慎重に行う必要があります。）

バイナリーオプションがやめとけと言われる失敗談

ここからは、実際に「やめとけ」と言われるようなバイナリーオプションの失敗事例を2つ紹介します。

いずれも消費生活センターなどに寄せられた相談事例で、バイナリーオプションの怖さを具体的に物語っています。同じ失敗を繰り返さないためにも、教訓として参考にしてください。

体験談① 1週間で全資金を失った…

「少額ならリスクは低いだろう」と思い立ち、ある初心者の方がバイナリーオプション取引を開始しました。

最初は数千円程度で始めましたが、短時間で結果が出る面白さから何度も取引を繰り返してしまい、負けが込んで資金を継ぎ足すようになります。

結局、開始からわずか1週間程度で用意していた数十万円の資金をほぼ溶かしてしまいました。

金融庁も「短期間に繰り返し取引した結果、多額の損失を被るおそれ」があると警告しているように 、あっという間に損失が膨らんでしまったのです。

簡単に儲かると思って始めた結果、蓋を開けてみればギャンブルと同じで大敗を喫した典型例と言えます。

体験談② 「100%成功」と言われたツールを購入したが、損した

SNS上で知り合った自称プロトレーダーから「このツールを使えば勝率100%ですぐに儲かる」と勧誘され、ある人は50万円もの高額なバイナリーオプション取引ツール（情報商材）を購入してしまいました。

しかし、言われるがまま決済方法も巧妙で、直接カード決済させずフリマサイトで架空のパソコン購入を装って支払わせるという手口でした。

ツールを使い相手の指示通り取引してみてもまったく利益は出ず、不審に思って解約と返金を求めましたが相手は応じず、挙句の果てに連絡を絶たれてしまいました。

金融庁にも「友人やSNSを通じて『儲かる』と勧誘され、高額な情報商材を購入した結果、多額の損失が発生した相談」が増えていると報告されています。

「絶対儲かる」という甘い言葉に乗せられてツール代金を騙し取られた形であり、非常に悪質な詐欺被害の実例です。

バイナリーオプションで失敗しないためのポイント

以上のようにバイナリーオプションには多くの落とし穴がありますが、それでもどうしても挑戦したい場合は以下のポイントに気を付けてください。

リスクを最小限に抑え、最悪の事態を避けるための心得です。

怪しい情報商材やツールを買わない

「必ず勝てる」「誰でも月○万円」と謳う高額なツールや塾は避けましょう。

金融庁も「『絶対勝てる』『確実に儲かる』などの勧誘を鵜呑みにしないでください」と注意喚起しています。

甘い話に乗らず、自分で正攻法を学ぶ姿勢が大切です。

まずは少額から始める

いきなり大金を投入せず、損しても生活に支障が出ない範囲の資金からスタートしましょう。

少額ならたとえ失敗してもダメージは限定的です。

徐々に慣れながら、資金管理の感覚を養ってください。

チャート分析を学ぶ

何も勉強せず勘だけで挑めば勝てる可能性は低いです。

テクニカル分析や経済指標など相場変動の要因を勉強し、根拠あるトレードを心掛けましょう。

実際、バイナリーオプションは「複雑な理論的根拠に基づく金融取引」であり専門知識が必要とされています。

基礎を学ぶことで無謀な賭けを避けられます。

メンタル管理をする

連敗が続くと熱くなって取り返そうと大金を賭けてしまうなど、メンタルの乱れは大敗のもとです。常に冷静さを保ち、損切りルールを決めて守りましょう。

負けを引きずかず、勝っても有頂天にならない自己管理が重要です。

デモ取引で練習する

いきなり本番の資金を投じるのではなく、各社が提供するデモ取引やシミュレーションで十分に練習しましょう。

バーチャルマネーで取引の感覚を掴み、戦略を検証することで、実戦でのミスを減らせます。本番前に経験を積むことが失敗を防ぐ近道です。

「バイナリーオプションはやめとけ」に関するよくある質問

最後に、バイナリーオプションに関して初心者の方がよく抱く疑問や質問についてQ&A形式でお答えします。

【まとめ】バイナリーオプションがやめとけと言われる理由

バイナリーオプションが「やめとけ」と言われるのは、仕組み上ギャンブル性が非常に高く、初心者が手を出すと大損しやすいためです。

実際に無登録業者による詐欺的な勧誘や出金拒否のトラブルも多発しており 、安易に手を出すのは危険と言えます。

メリットもある商品ですが、それ以上にリスクやデメリットが大きいことを十分理解する必要があります。

どうしても挑戦したい場合は、本記事で紹介した注意点を守り、少額・徹底管理で臨んでください。

とはいえ、資産運用には他にももっと安全で堅実な方法が存在します。

バイナリーオプションにこだわらず、自分のリスク許容度に合った投資手法を選ぶことも検討してみましょう。

何より、「楽に儲かる話」は疑ってかかるのが鉄則です。

大切なお金を守るためにも、甘い言葉には乗らず、十分な知識と準備を持って判断するようにしましょう。

参考: 万が一トラブルに遭った場合は、お住まいの自治体の消費生活センターや金融庁に早めに相談してください 。
被害を最小限にとどめ、適切なアドバイスを受けることができます。冷静な判断と早めの対応で、大きな被害を防ぎましょう。