
老後不安やコロナ禍の影響により、預金などの手持ちの資金を活用して「資産運用」を始める人が増えています。
しかし、資産運用といってもその種類は複数あり、目的・目標・資金などによって適切な方法は変わります。
また、投資初心者の人であれば資産運用に自信がなかったり、不安を抱えたりすることは多いです。そこで今回は、おすすめの資産運用6選を紹介し、失敗しないためのポイントも解説します。

初心者におすすめの資産運用6選
投資信託
投資信託は「ファンド」と呼ばれるものであり、投資家から集めた資金をもとに運用されている金融商品です。
集めた資金を1つにまとめ、資産運用のプロであるファンドマネージャーが株式や債券などに投資・運用します。投資・運用の成果として生まれた利益を還元するというのが主な仕組みです。
投資信託は少額で始められるだけでなく、複数の金融商品へ一度に投資するためリスクを分散できます。他にも、個人では投資できない国・地域・企業などに投資することも可能です。
- 少額からでもスタートできる
- 運用のプロに任せられる
- 分散投資できる
- 個人ではできない先に投資できる
しかし、投資信託も万能ではないためデメリットも存在します。まず、銀行預金とは違い元本が保証されているわけではないため、元本割れのリスクがある点に注意しなければなりません。
また、運用をプロに任せるため「運用管理費用(信託報酬)」などのコストがかかってしまいます。そして、投資信託は株式市場と異なり、いつでも取引できるわけではないのもデメリットです。
NISA
NISAとは「少額投資非課税制度」のことで、投資による利益・配当金などが非課税になる制度です。資産運用は手元の資金を効果的に運用し、利益を出すことで資金を増やすのが目的です。
しかし、投資で得た利益には税金が発生し、利益の約20%を納税しなければなりません。税率20%というのは大きく、せっかく資産を増やしても税金により得した分が少なくなってしまいます。

NISAの種類
NISAには大きく分けて「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3種類があります。一般NISAとは、1年間の非課税枠が120万円であり5年間適用されます。
つまり、最大600万円の資産運用を行っても、その分で得た利益に税金は発生しません。
そのため、積立総額800万円まで非課税で運用できます。一般NISAよりも長期的に分散投資でき、少額からスタートできます。
ジュニアNISAは未成年者向けの税制優遇措置のことで、1年間の非課税枠が80万円で適用される期間は5年間です。
株式投資
株式投資とは、株式を購入・売却して利益を得たり、配当金を得たりすることです。株式は上場している企業へ資金提供をすることで得られるもので、企業の価値で価格が変動します。
つまり、株が安いときに購入し高くなったときに売ることでその差額が利益になります。株式を持つ人を株主と呼び、株主総会に参加して議決に加わる権利などを得られるのも特徴です。
また、その企業が利益を上げたときは、その利益を各投資家に分配する配当金も得られます。
その企業の業績を左右する要素は、会社の売上などだけでなく社会情勢なども関係しています。複数の要素が複雑に絡み合っているため、予測することが難しいのがデメリットといえるでしょう。

iDeCo(個人型確定拠出年金)
iDeCo(イデコ)とは、自分で金融商品を運用し、60歳以降に一時金・年金として受け取るものです。対象になるものには預金・投資信託・保険などがあり、毎月一定の金額を積み立てます。
「個人で運用する年金」と呼ばれることもあり、毎月積み立てた金額と、投資による運用利益を合わせた金額を将来的に受け取れます。
他にも、積み立てしているときは「所得控除」の対象になるため、所得税や住民税を節税する効果もあります。
また、NISAと同様に運用で得た利益は非課税になり、受け取るときには「公的年金等控除」「退職所得控除」の対象になります。
毎月少額からでも長期的に投資できますが、運用中は手数料が発生する点と、自分で運用しなければならないことが主なデメリットです。
個人向け国債
個人向け国債とは、国が発行する債券である国債を個人でも購入できるようにしたものです。1万円から1万円単位で購入でき、利子は半年ごとに受け取れます。
個人向け国債の最大のメリットは元本割れがないこと。また、国が発行している債券なので安心しやすいでしょう。
最低金利保証は0.05%(年率)であるため、一般的な銀行の預金よりもお得です。個人向け国債の期限(償還年限)は種類によって異なり、それぞれの期間は以下の通りです。
- 変動金利型「変動10年」:発行後10年
- 固定金利型「固定5年」:発行後5年
- 固定金利型「固定3年」:発行後3年
このように、個人向け国債の種類によって金利は固定と変動があるため、運用方針に合ったものを選びましょう。
ポイント投資
ポイント投資とは、各種ポイントを金融商品と交換(購入)する方法です。例えば、ドコモ系列のポイントである「dポイント」は、携帯電話料金の割引以外にも投資に利用できるのです。
具体的には、ポイントを使って株式投資・投資信託・暗号資産・FXなどの取引・資産運用を行います。
特に、さまざまなポイントを貯めていても、有効活用できていない人におすすめです。

資産運用初心者が失敗しないためのポイント
目的・目標を明確にする
資産運用は目的や目標を明確にした方が、適切に運用しやすくなります。結婚資金・マイホーム購入・教育資金など、将来に備えて資産を形成する目的はいくつもあるでしょう。
目的が明確になることで「どれくらいの資産を作れば良いか」と具体的な金額や期間など目標を設定しやすくなります。目的・目標を決めることで、それに合った資産運用の方法が見えてきます。
反対に、マイホームの購入費用など目標金額が大きいものはある程度リターンが望める運用方法が選択肢に入ってきます。
また、資産運用の方法を決めると同時に、投資に回せる資金がどれくらいあるのかも計算しましょう。

運用金額の上限を決めておく
また、資産運用の上限金額なども同時に設定することも大切です。例えば、大きなリターンが期待できる商品があっても、予算オーバーであれば購入できません。

事前に知識を身に付ける
適切に資産運用するためには、ある程度知識を身に付けることが大切です。今回紹介した方法の特徴を押さえておくことで、適切な金額・タイミングで取引しやすくなります。
資産運用初心者の場合は、大きなリターンを得ることよりもリスクを抑える運用を目指した方が安心できます。
リスクの小さい資産運用方法を知る
リターンが大きい金融商品は基本的にリスクも大きいです。このようなハイリスク・ハイリターンの商品は短期的な投資の選択肢としては有効ですが、資産運用としては適切ではありません。
資産運用として金融商品を選ぶときは、なるべくリスクが小さく堅実に運用できるものがおすすめです。
また、長期的に資産運用する際は、分散投資も視野に入れるのもおすすめです。投資先の銘柄などを複数用意することで、1つの銘柄が下落しても他の銘柄でカバーできます。

少額から始める
資産運用の初心者であれば、少額の資金から始めるのがおすすめです。運用方法によっては、事前に知識を得たとしても、実際にやってみて学ぶことが多いです。
例えば、多額の資金でスタートを始めた直後に、商品の価格が下落してしまうと元の金額を戻すのに時間と労力がかかります。

シミュレーションをする
資産運用を始める前に、その投資内容が将来的にどれ程度の利益を生むかシミュレーションをするのも大切です。
証券会社では投資商品の予想される運用利回りをもとに、シミュレーションできるツールや公式ページを用意していることが多いので利用してみましょう。
シミュレーションすることで、より具体的な利益を計算することができるので目的・目標を達成しやすくなるでしょう。
証券会社以外にも金融庁の公式サイトでもシミュレーションができるため、ぜひ活用してみてください。
ロボアドバイザーを利用する
ロボアドバイザーとは、人工知能(AI)を使って資産運用するサービスです。1人だけで運用するのではなく、ロボットによるサポートを受けながら商品選定や取引を行います。
このロボアドバイザーを活用することで、足りない知識・経験を補うことができます。また、ロボアドバイザーの種類は大きく分けて「アドバイス型」と「投資一任型」の2種類です。
アドバイス型はロボットから提示される質問に答えることで、最適な投資方法などを提案してくれます。あくまでも提案・サポートであり、最終的な意思決定は自分で行うのが特徴です。

資産運用におすすめの証券会社
LINE証券
- 1株数百円から投資を始められる!
- 業界最低水準の手数料で自由に取引できる!
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LINE証券は、スマホを使って手軽に資産運用できる証券会社です。手持ち資金の約3倍の株式を取引でき、信用取引の売買手数料は0円です。
配信している情報の種類は「割安な銘柄」「人気優待銘柄」「好業績予想銘柄」「高配当利回り銘柄」など20種類以上もあります。
平日は21時まで取引できるため、忙しい人でも利用しやすいです。さらに、LINE証券ではLINE Payで入出金できたり、LINE POINT1ポイントを使って入金できるのも特徴です。

取引手数料(税込) |
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主な取引ツール(PC) | ー |
主な取引ツール(スマホ・タブレット) |
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出典:LINE証券
SBI証券
- さまざまな取引の手数料を安く抑えている!
- 最低投資金額は100円で少額から始められる!
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SBI証券では、国内でも人気がある証券会社であり、さまざまな投資商品を扱っています。手数料の安さを徹底追及しているため、長期的に利用する際の負担を軽減しやすいです。
SBI証券で各種ポイントが貯まる取引は、国内株式の購入・国内株式の入庫・投資信託の購入・投資信託の保有・金銀プラチナの購入・新規口座開設・ポイント投資紹介プログラムです。

取引手数料(税込) |
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主な取引ツール(PC) |
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主な取引ツール(スマホ・タブレット) |
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出典:SBI証券
楽天証券
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楽天証券は口座開設数が多く、投資未経験でも充実したサポートを受けられるため幅広い年齢層から支持されています。
また、楽天銀行や楽天カードなど、楽天系列のサービスを使っている人はよりお得に資産運用できます。
投資初心者でも正しい知識を得られるように、各種セミナーや情報発信しています。

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出典:楽天証券
まとめ
この記事では、おすすめの資産運用6選を紹介しました。
資産運用にはさまざまな種類があり、それぞれメリットとデメリットがあります。そのため、資産運用する目的などによって適した方法は変わります。
