
VOOは、S&P500種指数のパフォーマンスに連動する米国ETF(上場投資信託)の中でも人気の金融商品の一つです。
そこで、「VOOが気になるけど、どんな特徴がある?」「VOOへ投資するメリットやデメリットを教えてほしい」など、投資初心者にとっては疑問も多いのではないでしょうか?
そこで本記事ではVOOに興味を持つ方に向けて、VOOの基本知識や特徴、投資するメリット・デメリット、VOOと並ぶ人気米国ETF「VTI」との違いについて解説します。

Contents
人気米国ETF「VOO」とは?基礎知識
米国ETF(VOO)とは、S&P500種指数のパフォーマンスに連動する銘柄の一つです。低コストファンドとして有名なバンガード社が運営しています。
誰でも知っているアマゾンやグーグルなど大型銘柄のみを扱っており、米国を代表する500銘柄に分散投資ができるからです。
また、資産運用会社のバンガード社は長期投資、分散投資、低コストのファンドを提供し続けているので、投資家から高い評価を得ています。

人気米国ETF「VOO」と「VTI」の違いを徹底比較
ここでは同じ人気米国ETFであるVTIとの違いを比較しながら解説します。VTIもSBI証券の2021年上半期保有者数の多い米国ETFランキング4位にランクインする人気米国ETFです。
- 構成銘柄数
- セクター比率
- 配当利回り
- 株価推移
構成銘柄数
VOOはMeta(旧フェイスブック)やアップルなど、大型銘柄のみを扱う「S&P500」という指数に連動した約500社から構成されています。
VTIは「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」のパフォーマンスに連動した約4,000社から構成されています。
また、VOOは株式市場での価値が高い企業のみの銘柄を扱っています。VTIはVOOが扱う銘柄含む米国の中・小型株も含まれているため、より分散投資されていると言えます。
銘柄の数だけ見るとその差は8倍と圧倒的ですが、VOOは時価総額の大きい銘柄ばかりで市場価値の高い企業が多い点が特徴です。

セクター比率
VOOとVTIのセクター比率は、構成銘柄と同じで似た分野の企業が多くの割合を占めています。
例えば、情報技術、金融、ヘルスケア、一般消費財、エネルギー、生活必需品、不動産などが挙げられます。
VOOとVTIは上記で挙げたセクターと共通する業界や分野が多くあるため、程度に差はあっても一緒に動く傾向があります。

配当利回り
VOOとVTIは同じような動きをするため、配当利回りも似た数値となります。
多少VTIの方が配当利回りがいいですが、程度に差はあっても長期的な目線で見ると、同程度の数値であることが多いです。
そもそもVOOとVTIは配当重視の銘柄ではないので、あまり重視する必要はなさそうです。
株価推移
出典:Trading View
VOOとVTIはセクター比率、配当利回りなどが似ているため、株価も同じように推移していることが上記のチャートで分かります。
ではなぜチャート上昇しているのでしょうか。理由は大きく2つあり、1つ目はここ10年でアメリカ経済全体が大きく成長していることです。
2つ目は時価総額が大きい米国の企業TOP500(S&P500)の企業業績が良好だからです。これらの理由から株価が上昇していることが読み取れます。

米国ETF「VOO」に投資するメリット
- 米国の大手企業に投資できる
- 業績好調の500社に分散投資可能
- 運用手数料が低い
- 長期的に成長が期待できる
米国の大手企業に投資できる
VOOは米国企業の業績TOP500社を集約させた銘柄なので、米国の大手企業に集中して投資できる点がメリットです。
VOOだけでも米国の大手企業全てに投資ができるため、長期投資を検討されている方はおすすめの銘柄と言えるでしょう。

業績好調の500社に分散投資可能
VOOは配当利回りが他の銘柄に比べて低いため、配当目的ではなく分散投資として資産ポートフォリオに組み込むのが最善の投資戦略でしょう。
一点集中で投資するのではなく、様々な銘柄に投資をしてリスクを分散させる投資方法をおすすめします。
VOOは利回りは低いものの安定したパフォーマンスを誇る銘柄です。資産ポートフォリオの一つに組み込めば、良いバランスでの資産運用が可能となります。

運用手数料が低い
VOOは経費率が低いため取引コストを安く抑えられる点がメリットです。経費率とは、ETFを運用するために必要な手数料のことをいいます。
例えば、NASDAQ100指数に連動するETFのQQQは「0.2%」。NASDAQ100指数の3倍の値動きに連動するレバレッジ型ETFのTQQは「0.95%」です。
このように他の銘柄だとVOOの経費率の10〜30倍近くのコストが発生するため、VOOは世界中の投資家からも人気を集めています。

長期的に成長が期待できる
出典:Trading View
VOOは過去10年間右肩上がりに推移しているので、長期的に成長が期待できる銘柄の一つと言ってもいいでしょう。
VOOに投資する際は短期的な売買をするのではなく、数十年単位で長期投資を検討することをおすすめします。
一度2020年4月に新型コロナウイルス感染症の影響で大きく暴落していますが、約4ヶ月間うちに株価が全戻ししているため今後も上昇していくと予想できます。

米国ETF「VOO」のデメリット
日本とアメリカの二重課税がかかる
VOOは安定したパフォーマンスを発揮するETFである一方、日本とアメリカの二重課税がかかってしまう点がデメリットです。
次に日本で20%課税されるので、残りは72ドルです。つまり、「アメリカ(10ドル)+「日本(18ドル)」=「合計28ドル」の税金がかかる計算です。
確定申告において外国税額控除の申請を行うと課税割合は米国分に還付されるため、日本の税額である20%と同じ割合になります。

再投資のタイミングが難しい
VOOはETFの一種であるため、一般的な投資信託とは異なり市場が開いている時間であればリアルタイムに価格変動します。
そのため、VOOなどのETFは自己判断で定期的に再投資しないと福利効果は得られないので、投資初心者は初め難しく感じるかもしれません。

投資先は米国の大型株に限定される
VOOは米国企業の業績TOP500社のみを集約させたETFなので、投資先は大型株に限定されてしまう点がデメリットです。
というのも、米国の中・小型株は創業から5年以内で株式上場を目指す企業が大半で、数年で株価が10倍20倍と価値が大きくなるケースも。
例えば、Netflixやニューラリンクのように、たった数年で大きな企業になる事例が豊富にありますが、VOOはこのようなチャンスにあやかれない点がデメリット言えます。

米国ETF「VOO」の投資におすすめのネット証券3選
楽天証券
- 米国上場ETF9銘柄の買付手数料が無料
- 米国株の最低手数料が無料
- 米国株の取引2.22米ドル以下手数料無料
- 楽天ポイントが使用可能な米国積立投資
- 2つの取引ツールで米国株・日本株の取引可能
楽天ポイントなどで国民的人気を誇る楽天証券は、証券総合口座数700万口座達成※した豊富な商品ラインナップで初心者から経験者まで人気の証券会社です。※公式サイトより
また、米国株の取引2.22米ドル以下なら手数料無料なので、投資コストを最小限に抑制できます。
手数料の上限も22米ドルに設定されているので、多くの株式取引してもそれ以上手数料がかかりません。米国株へ様々な個別銘柄へと投資を検討している方は楽天証券がおすすめです。

米国株ETF取扱数 | 355本 |
---|---|
米国ETF取扱手数料(税込) | 約定代金の0.495%(税込) ※2.22米ドル以下だと無料 ※上限22米ドル |
取引手数料(税込) | 無料~22米ドル |
ETF買付手数料 | 無料 |
出典:楽天証券
SBI証券
- 米国ETF含め5,000銘柄以上が100万円まで取引手数料無料
- 現物取引は1日100万円まで売買手数料0円
- 現物取引と制度信用取引、合わせて300万円まで手数料無料
- 25歳以下の人なら現物株の売買手数料
- 米国株の買付手数料は最低0円
日本のインターネット証券の最大手であるSBI証券は、口座開設数800万口座を突破※した老舗証券会社なので、安心・安全に利用できます。※公式サイトより
以前は最低手数料が5.5米ドルでしたが、2019年7月から0米ドルへと手数料が引き下げられため、より手軽に米国株が購入できる環境が整っています。
また、約定代金が2.02米ドル以下であれば取引手数料は無料で利用できます。さらにETFは米国以外にも中国、韓国、ロシア、ベトナム、シンガポールなど最大9カ国への投資が可能です。

米国株ETF取扱数 | 300銘柄以上 |
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米国ETF取扱手数料(税込) | 約定金額の0.495% ※最低手数料は0ドル、上限手数料は22ドル(税込) |
手数料(税込) | 無料~22米ドル |
ETF買付手数料 | 無料 |
出典:SBI証券
マネックス証券
- 米国ETF9銘柄の買付手数料無料
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- 米国ETFは345銘柄と豊富に取り揃っている
- 米国株「円」→「米ドル」買付時為替手数料無料
- 24時間最大17時間米国株の取引が可能
マネックスグループ株式会社が手掛けるマネックス証券は、米国ETF9銘柄の買付手数料が実質0円(無料)で取引できる証券会社です。
また、人気のファンドであるバンガード社、ブラックロック社、ウィズダムツリー社、ステート・ストリートグローバル・アドバイザーズ社は無料で買付可能です。
さらに米国株買付時の国内取引手数料は全額キャッシュバックしてくれるので、実質無料で利用できる点もメリットと言えるでしょう。

米国株ETF取扱数 | 349銘柄 |
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米国ETF取扱手数料(税込) | 約定代金の0.45% |
手数料(税込) | 無料~22米ドル |
ETF買付手数料 | 無料 |
出典:マネックス証券
米国ETF(VOO)でよくある質問
SBI証券の調査によると、2021年上半期保有者数の多い米国ETFランキング2位※を獲得しており、世界中の投資家から人気があります。
誰でも知っているアマゾンやグーグルなど大型銘柄のみを扱っており、米国を代表する500銘柄に分散投資ができるからです。
また、資産運用会社のバンガード社は長期投資、分散投資、低コストのファンドを提供し続けているので、投資家から高い評価を得ています。
まとめ
ここまで本記事では、VOOへ投資するための基本知識や銘柄の特徴、投資するメリット・デメリット、おすすめの証券会社について詳しく紹介してきました。
VOOはS&P500種指数のパフォーマンスに連動する米国ETF(上場投資信託)の中でも人気の金融商品なので、大型銘柄に集中して投資したい方に最適です。
