【2025年09月04日】海外FX投資ニュース｜新聞社の作る最新ニュース

2025年9月5日

前日の海外市場は、米労働市場の明確な鈍化シグナルを受けて大幅な政策転換期待が台頭。JOLTS求人件数の予想外の大幅悪化（718.1万件 vs 予想737万件）により、FRB利下げ確率が95%まで急上昇し、金融市場全体のリスクプレミアムが再調整された。USD/JPYは一時147円台まで下落後148円台前半で推移、米10年債利回りは4.21%まで低下。

株式市場ではハイテク株中心にNASDAQ +1.02%の大幅高となる一方、ダウは3日続落と明暗が分かれた。コモディティ市場ではOPECプラス増産観測によりWTI原油が-2.5%急落、対照的に金は6日続伸で史上最高値を更新している。

市場センチメント: リスクオン（金利低下による成長株選好）
主要テーマ: FRB政策転換期待、労働市場軟化トレンド
警戒要因: 日本政局不安、OPECプラス増産リスク

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※こちらのコンテンツは海外在住の日本人向けコンテンツです。
※投資は自己責任のもとで行うようにしましょう。

主要ニュース分析

本日の主要ニュース概要

• 米JOLTS求人件数718.1万件（予想737万件）で労働市場鈍化鮮明、9月FOMCでの50bp利下げ観測も浮上

• USD/JPY一時147円台突入後反発、148円台前半でレンジ形成、日本政局不安が下値支持 • NASDAQ +1.02%大幅高、利下げ期待でハイテク株物色、ダウは3日続落で二極化進む

• WTI原油63.97ドル（-2.5%）急落、OPECプラス9/7会合での増産検討報道が重し

• NY金3635.5ドル史上最高値更新、実質金利低下と地政学リスクでゴールドラッシュ継続

ニュース1：米JOLTS求人件数大幅悪化

【重要度：★★★】【影響期間：中期】

ファンダメンタル分析
7月JOLTS求人件数718.1万件は6月改定値735.7万件から大幅減少し、市場予想737万件を約19万件下回る惨憺たる結果。求人倍率0.99倍は2021年3月以来の1.0倍割れで、労働需給の明確な転換点を示唆。特に注目すべきは離職率2.0%で横ばいを維持している点で、これは労働者がジョブホッピングに慎重になっていることを示し、労働市場の流動性低下を意味する。

テクニカルインパクト
USD/JPYは発表直後に147.80付近まで急落、200日移動平均線148.50を一時下抜けしたが、日本の政局不安を材料とした買い戻しで148円台前半まで回復。RSIは30近辺まで低下後反発し、短期的なオーバーソールド解消。

過去事例比較
2019年9月のJOLTS求人件数大幅減（約30万件減）時には、その後3ヶ月でFRBが3回の緊急利下げを実施。今回の減少幅17.6万件も無視できない規模で、9月18日FOMCでの50bp利下げ確率は35%程度まで上昇している。

ニュース2：USD/JPY政局不安で下値限定

【重要度：★★☆】【影響期間：短期】

ファンダメンタル分析
石破茂氏の自民党総裁選出馬表明により、日本の政局不透明感が再燃。同氏の金融緩和慎重論は円買い材料だが、現時点では政局混乱による円売り圧力が優勢。加えて、日銀の次回利上げ観測も9月会合での据え置き確率が80%超まで上昇し、日米金利差縮小ペースの鈍化が円安圧力を軽減。

テクニカル分析

サポートライン: 147.50（8月安値）、146.80（7月安値）
レジスタンスライン: 149.20（直近高値）、150.00（心理的節目）
現在位置: 148.20付近でのレンジ内推移
戦略的レベル: 147.50割れで急速な円高展開、149.20突破で150円トライの公算

ニュース3：NASDAQ大幅高、ハイテク株二極化

【重要度：★★★】【影響期間：中期】

セクター分析
利下げ期待によりハイテク株に資金が集中、特にアルファベット（+2.8%）、メタ（+2.1%）などのディスカウント・レート敏感株が大幅高。対照的に金融株は利下げによる利鞘縮小懸念で軟調、JPモルガン（-1.2%）など大手銀行株が下落。この二極化は2019年利下げ局面と類似のパターン。

テクニカル展望
NASDAQ総合指数21,497.73は直近レジスタンス21,600に接近。21,600突破なら22,000への上昇期待が高まる。一方、ダウ平均45,271.23は45,000割れリスクを抱え、44,800がクリティカルサポート。

ニュース4：WTI原油急落、供給増加観測

【重要度：★★☆】【影響期間：短期】

需給分析
OPECプラス9月7日会合で10月以降の段階的増産検討との報道により、供給過剰懸念が急浮上。現在の減産規模日量220万バレルのうち、50-100万バレル程度の増産が検討される可能性。ただし、サウジアラビアは財政ブレークイーブン価格80ドル超を維持したい意向で、大幅増産には慎重な見方も。

テクニカル状況
WTI63.97ドルは重要サポート63.50に接近。62.00割れなら60.00への下落加速リスク。上値は65.50、67.00が重要レジスタンス。

ニュース5：金価格史上最高値更新

【重要度：★★☆】【影響期間：長期】

マクロ要因
実質金利低下（10年TIPS 1.85%→1.78%）が金価格上昇の主要因。加えて中央銀行購入（2024年Q2で過去最高の183トン）と地政学リスクプレミアムが価格を押し上げ。3650ドル突破なら3700-3750ドルへの上昇期待。

市場インパクト評価

要因	短期影響度	中期影響度	主要対象市場
JOLTS求人件数悪化	85/100	90/100	USD, 債券, 株式
日本政局不安	65/100	45/100	JPY, 日本株
OPECプラス増産観測	70/100	55/100	原油, エネルギー株
利下げ期待	80/100	85/100	全市場